デザイン試作

機能試作

デザイン試作は、機能試作で検証された製品の原型に、好ましいデザインを考え、作りたい製品の形状を検証するための試作です。
考えた形の中に、必要な機能を持った部品が全て収まるかどうか。人が取り扱うものなら、形の上での使い勝手や製品に使用する素材等を、デザイン試作によって検討します。

一般的には、デザイナーが複数のデザイン案を提示します。このときは紙の上もしくは、パソコン上の画面での検討になります。関係者の同意が得られれば、次にこのデザイン案を形にして行きます。この場合は、形状と色などを確認する事になります。紙の上の検討と形になったものでの検討では違った意見が出てきます。形にする場合は、デザイナーが紙、粘土、プラスチック、ケミカルウッドなどの加工しやすい素材で製作したり、機械加工や光造形のような、加工機を利用します。このときは、設計担当者が関わり、加工図面が必要になります。いずれにしろデザイン費用と設計、加工費用が発生します。

デザインが優先される製品の場合は、機能試作よりデザイン試作を先に検討する場合もあります。その場合、デザイン試作に添った形で機能をレイアウトすることになりますが、どうしても収まりが悪い場合は、デザインを差し支えない範囲で変更して、対応することもあります。
一般的に、この様な作業のことをプロダクトデザイン、工業(インダストリアル)デザインと言っています。またこの作業は、プロダクトデザイナーといった専門家に依頼するケースが多いようです。

ものに溢れた現在、デザインの重要性は高まる一方です。製品デザインに十分な時間と費用をかけ、消費者の支持を得ることに成功したなら、その製品は永遠のベストセラーとなることも夢ではありません。